就労女性健康研究会 代表世話人 野原理子
2010年5月27日、第83回日本産業衛生学会の自由集会として、福井県フェニックスプラザにて、第12回就労女性健康研究会を開催した。会の前半は、和歌山労災病院、女性専用外来 辰田仁美氏の口演「労災病院女性外来での取り組み」で、女性専用外来の紹介、受診者の背景・主訴や疾病分類のまとめと、腕時計型のアクティグラフを用いた疲労度解析の研究概要の発表であった。続いて世話人代表、野原氏の口演「保育士の勤務体制と疲労」において、アクティグラフを用いた調査結果の概要発表があった。いずれにおいても調査において使用したアクティグラフの解析結果と主観的質問票との連関や、疲労度測定の指標となるパラメータについて更に調査研究が必要であることが確認された。また、会場は20余名の男女来場者を迎え、研究使用機器や女性専用外来、主治医と産業医の連携など、質疑応答を含めて活発な意見交換が行われた。また研究会は今後も、労働安全衛生総合研究所や労災病院の女性外来とも連携して、就労女性の健康管理体制の整備を提案し、調査研究を行っていくことを確認した。
その他の研究会活動としては、学会前後に世話人会を開催し、代表世話人の再任、21年度事業・会計報告について討議した。また、事業報告や研究会での情報をwebサイト上に公開した。