就労女性健康研究会 代表世話人 野原理子
世話人 加藤郁子

2009年5月21日、第82回日本産業衛生学会の自由集会として、第11回就労女性健康研究会を開催した。会の前半は、世話人代表、野原氏の口演「医療従事者のワークライフバランスに関する意識調査結果と院内保育所運営」で、医療従事者支援のために、東京女子医大の女性医学研究者支援事業として行われた調査の概要結果説明と、院内・病児保育所運営の実践・配慮についての発表であった。続いて世話人、巽あさみ氏の口演「就労女性の望む働き方 自由記載からの検討」において、調査結果の概要発表があり、就労女性の「正社員」志向が窺われる結果が示された。いずれにおいても調査における職種や待遇の定義を明確にして調査・結果発表を行うことが必要である点が指摘された。また、会場は25名の男女来場者を迎え、質疑応答を含めて活発な意見交換が行われ、医療従事者の勤務環境については、男女を問わず整備され、ワークライフバランスが実現されるべきであることが再確認された。また研究会は今後、全国の産業保健推進センターや労災病院の女性外来とも連携して、就労女性の健康管理体制の整備を提案し、調査研究を行っていくことを検討している。